TOMITA / SNOWFLAKES ARE DANCING
( R C A )

冨田勲 ISAO TOMITA, synthesizer

ドビュッシー Debussy
1. 雪は踊っている(「子供の領分」第4曲)Snowflakes Are Dancing(Children's Corner,No.4)
2. 夢 Reverie
3. 雨の庭(「版画」第3曲)Gardens in the Rain(Estampes,No.3)
4. 月の光(「ベルガマスク」組曲第3曲)Clair de lune(Suite Bergamasque,No.3)
5. アラベスク第1番 Arabesque No.1
6. 沈める寺院(「前奏曲集 第1巻」第10曲)The Engulfed Cathedral(Preludes, Book1,No.10)
7. パスピエ(「ベルガマスク」組曲第4曲)Passpied(Suite Bergamasque,No4)
8. 亜麻色の髪の乙女(「前奏曲集 第1巻」第8曲」The Girl with the Flaxen Hair(Preludes,Book 1,No.8)
9. ゴリウォーグのケークウォーク(「子供の領分」第6曲)Golliwog's Cakewalk(Children's Corner,No.6)
10. 雪の上の足跡(「前奏曲集 第1巻」第6曲)Footprints in the Snow(Preludes, Book1,No.6)


雪は踊っている( Snowflakes Are Dancing ) 試聴


このレコードはハッキリ云ってジャズではありません。近頃シンセサイザー(合成)はジャズ、 ロックを始めどの分野の音楽においても広く使われておりますが、楽器として只の代替の役割 のみであまり関心できる作品はありません。しかし本作品は20世紀日本人音楽家最高の傑作 として江戸時代の広重の絵画のように永久に後世に聴かれ続けるものと信じております。 ドビュッシー風の音は”ビル・エバンス”がジャズのアドリブ(即興演奏)の特性を生かして 叙情性のある演奏をし、その後のジャズ・プレーヤーにも多大の影響を与えておりますが、僕は このレコードを聴く度にドビュッシー自身はこれらの作品を作曲した時、彼の頭の中ではこの 音が鳴っていたのではないか?と思ってしまいます。このレコードのジャケットの解説で評論家 の故・荻昌弘さんは「ここにおさめられた作品の原曲が、むろんすべてドビュッシーのものである ことを完全に承知のうえで、意識して、冨田氏に”作曲者”という言葉を使った。」と、述べて おります。実は僕にとって富田勲さんは浅からぬ縁がある方で、富田先生は僕を記憶に留めて いないと思いますが、若かりし頃僕はスタジオ用録音機メーカーのサービスマンをしておりま した。このレコードが発売される前年に冨田先生が当時お住まいの麻布十番近くにある先生の スタジオを仕事で訪れました。その時冨田先生は我が社の1インチ8チャンネル録音機を購入し 、当時日本では数台しかなかった”モーグ・シンセサイザー”でこのレコード制作の真っ最中 でした。色白の先生は頬を少年のように紅潮させながら一介のサービスマンである僕に、忘れも しないこのレコードの6曲目で出てくるモーグで作った”沈める寺院”の鐘の音を何回も聴かせ て感想を求めました。ですから僕が世界で最初にこの音を聴いた者となるわけです。その後この レコードが発売されると世界的な大ヒットとなり、僕は会社のアメリカ支社にサービスマンとして 駐在しておりました。ある時ロス・アンジェルス南の映画”トップ・ガン”の舞台となったサン・ ディエゴの顧客のオフィスを訪れた時、FM放送でこのレコードが流れていたのです。僕がアメ リカの放送で聴いた唯一の日本人による作品でした。どうぞ音楽の美の極致であるこのレコード を是非一度お聴きください。

冨田勲( 公式ウェブサイト )

このCDについての感想、評価

アマゾン・ミュージック  冨田勲



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